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桂 春蝶さんの「貧困は自分の責任」ツイートに思うこと

https://twitter.com/kinomisa828/status/96906055882879795

 私は基本的に、他人のツイートにあまり反応しない。

リツイートやイイネはする。だけど、リプライは送らない。

他人の意見は他人の意見だし、色んな人がいるよねーという考えで、暮らしている。

 

基本、そうやって、暮らしている。

 

ただ、この人のこの軽薄で厚顔無恥な発言には、さすがにイラっとした。

それが彼の計算だったとしたら、結構な計算高さだと思う。

 

「この国では、どうしたって生きていける。働けないなら生活保護もある。」

「この国での貧困は絶対的に「自分のせい」なのだ。」

自分の貧困を政府のせいにしている暇があるなら、まともな一歩を踏み出せ、ともある。

 

彼がここで貧困を「自分のせい」と言い放てるにはワケがある。

彼が「本当の貧困」を経験していないことだ。

 

私はかつてシングルマザーだったころ、兵庫県明石市役所に生活保護を頼みに行った。上の子が2歳半。下の子が生後11カ月で離婚したシングルマザーだ。面接を受けても受けても落とされる。来月の食費も捻出できない状況で、きっと行政は助けてくれるに違いないと思っていた。

 

明石市役所の生活保護課の窓口で生活保護を申し込んだ。

すると、担当者はこう言った。
担当者「生活保護を受けるには審査と条件があります。」

「家賃4万円以下の家に住んでいなければダメ(私は5万円以上のマンションに住んでいたのでアウト)です。該当の住居に引っ越してください。」

 

私「そんなお金あったらここに来てないです。」

 

担当者「決まりは決まりなんで」

 

私「じゃぁどうしたらいいんですか」

 

担当者「働けるんでしょう。働きなさいよ」

 

担当者「あとは、本当に生活保護を受ける気なら、生まれてからこれまでどういう生活を送ってきたのか、ことこまかにすべて書いていただく必要があります。その生活調書を見て受給の判断ができてから、ということにもなります。」

「車も手放す必要があります。」

「携帯電話もダメです。パソコンもダメです。エアコンもダメです。」

「助けてもらえる親戚や親はいないんですか?いるならダメです。」

 

こんなことを言われて、どうやって生活保護が受けられるんでしょうか。

八方塞がりの中、みんな途方に暮れる。それが日本の現実です。

 

そんな私が一度だけ、生活保護を受給できたことがあります。

肺炎で緊急入院して生死の境をさまよいながら、県庁に電話して子供を緊急的に施設に預けたけれども、入院費用さえ捻出できない状況であったとき、明石市役所の生活保護課は自分たちから生活保護受給の話を持ち出して来ました。

 

死ぬ目に遭ってはじめて、受給できたのです。

現実って、こんな感じなんですよ。春蝶さん。

 

私は、貧困は自分のせいとは思いません。

誰でも幸せになりたいと思っている。

少しでも良い仕事を、良い住まいを、良い暮らしを求めて、夢見て、生きている。

 

そんな人たちが報われるにはあまりにも、日本の労働環境は厳しすぎます。

法律をちゃんと勉強しないと、労働基準法をちゃんと勉強しないと、守られないことがあまりに多すぎます。

 

必要なところに必要な情報が手に届く場所におかれていない。それが日本の現状です。

お前が貧乏なのはお前のせいだよ、と言う前に、貧乏から抜け出すためのヒントを少しでも人に与えようと思いましたか?そういう優しさがあなたには必要だと思います。あなたこそ「貧乏人を批判する前に」人前に立ってお話しをする影響力のある人だからこその、何か方法があるはずじゃないですか?

 

この人のツイートを見て、自分の中でぼんやりしていたことがはっきりしました。私はかつての自分のような人たちの役に立てる情報を発信したい。もっと、そういう活動に力を注ごうと思いました。